10月19日、「復興予算を被災者へ! 福島の子どもたちに笑顔を -保養と移動教室の拡充を求める院内集会-」が、参議院議員会館で行われました。
まず、伊達市で取り組んでいる移動教室が紹介されました。
こうした移動教室の申し入れは、広島などからかなり早い段階にされていたのですが、なかなか進んでいないようです。
いただいた資料によると、伊達市内の21の小学校のうち、参加校は9校。受け入れ人数の制限もあり、大規模校は対象外だったとのこと。
つづいて、福島からの参加者が報告し、郡山市立中学校3年生の横田優(すぐる)さんが、次のように訴えました。
3.11以降、原発事故が起きて、生活がガラッと変わったのですが、変わった生活の中で、自分たちが
いままでどおりの生活をしようとしてもできない。そんな現状というのは、とてもストレスというか不安というか。
日々抱えているストレスを少しでもなくすために、移動教室であったり、保養プログラムが充実していったらと思います。
僕も去年、今年と2年続けて北海道に保養プログラムに参加させていただきました。北海道ではマスクをつけずに、当たり前の生活をしますし、草原に大の字に寝転んだりもできました。放射能のストレスを感じずに過ごしたというのは、自分のなかでも大きかった。
自分の経験をふまえると、ストレスから、福島から逃げる、というのは、僕も含めて、福島の子どもたちに本当に必要であり、大切であるんじゃないかな、と思います。
それが平等に与えられているか、というと、そういうわけでもなく、ひとりひとり情報の入手経路が違い、新聞からだけ、携帯からだけしか情報を手に入れられない、というように格差が生まれると思います。
その格差を少しでも埋めるには、行政の協力が必要だと思います。時間を公平に与えるのは、行政の協力があってこそ、と僕は考えていて、福島県の子ども全員を救う、守るためには、行政の協力がなくてはならないんじゃないかな、と思っています。
子どもたちの負担も少なく、のびのびと生活していくためには、学校単位での移動教室というのが、重要になっていくのではないかと思います。
これからも、保養プログラムが継続されて、移動教室が、伊達市だけでなく、浜通り、中通り、そして会津地方、県内全域で実施されることが、福島の未来、しいては日本の未来につながっていくのではないかと思います。ぜひ、そういった面を考えていただければ、というのが、福島の中学生から、子どもからの声です。
集会に引き続き、被災者支援法の中身を考える市民会議が、ワークショップ形式で行われました。
私が参加したグループでは、避難での支援のなかで必要なこと、として、「国民の理解」「交通費」「教育」「保養」などについて、意見を出し合いました。
いろいろ話しているうちに、あまりにも問題が大きすぎて、どこからどうはじめていいのか…、といまさらながらの印象です。
1年半以上がたち、問題は広がるばかりです。