札幌市の”教育”への関心は”ごみ処理”と同レベルらしい

先日、広報さっぽろ12月号の平成21年度決算状況(13ページ)を見て、軽いショックを受けました。
歳出の項目の最後の「その他」に、「教育やごみ処理に関するお金など」とあり、「教育費」と「ごみ処理の費用」が並列されていたからです。

重箱の隅をつつくようなことかもしれませんが、「教育費」というのは、こんな風に、「その他」のなかで小さく扱われてしまうものではないと思います。
これを見たときに、「教育」に対する姿勢のみならず、この自治体のレベルがわかった気がしました。

調べてみたら、札幌市の教育費は380億ほどで、ごみ処理については4,000万円ほどではないかと思います。
桁違いなのに、並べるというのはどういうことでしょうか?
スペースは十分あるので、一項目増やすこともできたはずです。
教育費は土木費の半分で、一般会計の5%でしかありません。
教育費を別立てにすると、あまりお金をかけていないことがバレてしまうからではないでしょうか。
などと、うがった見方をしたくなります。

ついでに、他の自治体の教育費を調べてみたのですが、わかった範囲(正確な比較ではありません)では、さいたま市や静岡市は9%台、新潟市が8%台、横浜市は6%から8%に上昇など、5%は全国的にも高くないようです。

人材を育てることを疎かにすれば、いつまでたっても街は元気にならないし、他力本願から抜け出せません。
教育については、もっともっとみんなで議論しなければならないと思います。

そもそも、「教育とは何か?」など、じっくり考えてみたことがないような気がします。
学校に通っている間は、「勉強しなくちゃ」ぐらいにしか思わなかったし、親にしてみれば、「いい学校に行って欲しい」が教育かもしれない。
そして、自分(や子ども)が学校を卒業してしまえば、それから先は「教育」とは無関係になってしまいがちです。

受験勉強が教育だとは思わないし、「教育」という表現はちょっと違和感ありますが、「学ぶこと」はどこかで区切りをつけて終了するようなものではないでしょう。
世の中がものすごい勢いで変化しているなかでは、つねに学んでいても、何が正しくて何が間違っているのかを判断するのは非常に難しい。

「教育」を受けた賢い市民がいてこそ、的確な「ごみ処理」が実行でき、みんなが暮らしやすい街になるのではないでしょうか。

(2010年12月09日)

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