フランスの週刊紙『カナール・アンシェネ』に、放射能汚染を指摘する風刺画が掲載されたそうです。
『カナール・アンシェネ』は1915年創刊の左派系週刊紙(毎週水曜発売)。
痛烈な風刺画が評判で、発行部数は44万部強。よく読まれているメディアのひとつです。
今回の風刺画を見て、障がい者差別という面もありますが、放射能汚染や原発事故を批判している点で、怒るに怒れない。
フランスのジョークはブラック過ぎて、ときどきついていけないときがあります。
日本には伝わっていなくても、福島事故のジョーク(笑うに笑えない)がマスコミで報道されています。
フランスは原発大国であり、脱原発運動は各地でつづけられていますが、声を上げるのは日本と同様、難しい状況です。
今回の福島第一原発事故は、そうした脱原発を訴える絶好の機会になったともいえます。
原子力に無感覚なフランス人に、放射能や原発事故の恐ろしさを伝えるには、こうした強烈な(やりすぎぐらいの)イメージを提示することが必要なのかもしれません。
フランスで人気のアンコニュ(Inconnus)という3人組のコメディアン(「ザ・ニュースペーパー」のような)がいたのですが(すでに解散)、彼らのコントのなかにも、原発をテーマにしたものがあります。
Youtubeにアップされてます。ブラック過ぎて、笑うに笑えないのですが。
汚染水漏れの風刺画を掲載した『カナール・アンシェネ』は、2011年10月に原発に関する特集号を発行しました。
『Nucléaire C’est par où la sortir? -Le grand débat après Fukushima』(原子力、どこから脱するか? フクシマ後の大議論)
今回の風刺画は、ただ単に日本を笑うためのものではなく、フランスを含め、原発の危険性を訴えているのだと思いたいです。
東京オリンピック開催は、福島の問題を世界に伝えるビッグチャンスでもあります。
7年あれば、外国語も身につくでしょう。どんどん海外に発信する人が増えることを願います。