東日本大震災および福島第一原発事故から2周年を迎え、3月9日に、東京・明治公園で「『さようなら原発1000万署名』市民の会」主催の「つながろうフクシマ!さようなら原発大集会」が開催されました。
第一部のリレートークでは、脱原発に取り組む団体の発言につづき、福島県葛尾村の小島力さんが「被災者救済を心から訴えます」と村民による集団訴訟について説明し、山口県祝島出身の花田恵美代さんは、祝島島民のメッセージを代読しました。
そして各地から、茨城の東海原発から大石光伸さん、静岡の浜岡原発から伊藤実さんが現状を報告。青森の山田清彦さんは、「六カ所村再処理工場が事故を起こせば、東日本の広い範囲で人が住めなくなる」と語り、北海道の小野有五さんは泊原発について述べました。
福島からは、浪江町から避難した柴口正武さんが「私たちの願いは自宅で生活すること。そんな簡単なことがかなわぬ夢となってしまった」と避難者の窮状を訴え、双葉町の井戸川克隆前町長は東電と政府の対応の悪さを指摘しました。
第二部は、女優の木内みどりさんの司会進行で、黙とうの後、鎌田慧さん、大江健三郎さん、落合恵子さん、澤地久枝さんの呼びかけ人4人がスピーチ。大江さんは「福島原発事故をなかったことにしようとする勢力と闘う。もう一つの原子炉も再稼動させないために働く、そして、今日のデモは完歩するよう努力する」と3つの決意を表明しました。
また、作家の広瀬隆さんは上空に飛ぶヘリコプターで集会を空撮中継し、ネットで配信していることを紹介。そして、「原発を稼働させる方が多大な金がかかるということをマスコミはきちんと報道してほしい」と原発事故による恐怖の実態を指摘した後訴えました。
集会のために来日した韓国の環境団体「韓国環境運動」の共同代表で「核なき世界のための共同行動」のチェ・ヨル代表が、韓国での脱原発の盛り上がりについて述べ、国際連帯を呼びかけました。
最後に、福島から京都に避難している斎藤夕香さんが、「新しい人に伝えていかなければならない。私たちのことを忘れないで」と訴えました。そして、司会の木内さんが「ここにない人たちをどう動かしていくかが、私たちのやるべきこと」という言葉で集会は終了。
その後、2つのコースに分かれ、デモ行進に出発。「原発はいらない」「再稼働を許すな」などのシュプレヒコールで、沿道の人たちに脱原発を呼びかけました。