1990年代後半の女性誌の記事の抄訳です。
父親ほど年の離れた男性とつきあう若いフランス娘が増加(1990年後半)。なぜ年上男か?
最近の若い娘は、現実的で安定志向。収入や仕事が不安定なカッコいい若い男より、ちょっぴり疲れているけど精神的にも物質的にもリッチな年上男を選んだほうが“得”だと考える。だって、お金と恋愛が簡単に手に入るのだから。
貧乏クジを引くのは、若い男性たち。
どんなに勉強しても、失業の不安はついて回る。愛はあっても、お金がない。
オジさんにチャンス到来。
年はとっているが、お金と安定には自信のあるオジさんにとって、こんなうれしいことはない。若い頃はマッチョで通した彼らも、時代の変化には敏感だ。若い娘が求める男性像をリサーチし、ちゃっかりハートをキャッチしている。
束縛されるのはイヤだけど、支配力のある男性が好き。マッチョでもアウトサイダーでもない男性。それが、今どきの年上男というわけだ。
心理的に、年上の男としかつきあえない女性も。
父親との過去を修正したい女性。また、母親と対立関係にある女性も、年上男を求める。さらに、親に大人になるのを阻止された女性が、大人の女に脱皮しようとして、無意識に年上の男性を選ぶケースもあるという。最愛の父親の死を忘れることができず、父親の年齢に近い男性をターゲットにすることも。
若い娘とオジさんカップルはうまくいく?
経験、ライフスタイル、考え方の違うカップル。最終的に、「若さを奪われた」と後悔し、オジさんを捨てる娘も少なくないそう。40才で未亡人になる恐れがあると気づき、別の男の元へ走る可能性も。もちろん、女性として成長し、出産し、母親としての安定を得て、幸せになる女性もいる。
どのくらいの年の差ならOK?
15才の女の子と35才の男性はタブー。20才と40才の男性も数が限られる。30才と45~50才になると、年の差は消え始める。このような女性は、36才の男性ではなく、50才の男性に興味がある。50才の男性は35才の女性と暮らすことができる。
30代男性と20代女性のカップルは可能か?
普通。35才の男性は、負け犬か、安定しているかのどちらか。負け犬は、20才の女の子に不安定な魅力をアピールできる。安定していれば、男性のライフスタイルに合うよう、彼女に要求できる。
年の差に危険はないのか?
過去の違いが問題。経験豊かな年上男性は、若い女性と違う生き方や社会観を持っている。20才の女性は野心や夢、情熱は、40才のそれとは違う。
男性がファンタジーを抱いてるのでは?
自分が若がえると感じる。本当に興味があるのは、彼女自身ではなく、彼女がもたらす新鮮な生活。年齢や死の恐怖を解消しようと、若い女にチヤホヤされているという幻想を抱く。
パパと娘の関係?
中年でも母親を求め、年下の女性に理想の母親像を発見する男性がいる。女性は子供を欲しがり、30も年上の彼と母親のように接っし、人生に傷ついた年上男を庇護する。男性は欲望を感じ、女性は守られていると感じる相互安心も存在する。
同世代の女性への恐れか?
同世代の女性との複雑な生活にうんざりし、若い女性となら新しい人生を始められるという幻想を描く。過去の失敗と年齢を修正しようとする。無垢な若い女性の側で、平和を手にいれようとする。
お互いメリットはあるか?
男性は、自分が失った若さと美貌を得る。若い恋人は、流行に接するためのアンテナになってくれる。女性は、若い男性が持つ力強さとバイタリティーには欠けるが、安心や支え、安定を約束される。同世代とでは、激しい対立になるが、傷つけ合うことが少ない。
若い女性とつきあう男は、加齢を否定し、社会的成功を確認しているのか?
ジョニー・シンドロームとは、年をとりたくない男性のこと。死を否定し、若い女性の中に純粋な若さの鏡を捜している。若い娘は便利で価値あるもの。ガジェットのように、彼をリフレッシュするものと見なしている。若い女性とつきあう男性は、若い娘に無理強いするとか売春婦を買うなど、自分の欲望を社会的な地位やお金で満たす汚い年寄りとは違う。
(2005.02.14 00:45)