フランスの新聞によると、70年代以降、家で料理をする女性が減ったそうです。
36年前に母親だった時代からなので、すでに3世代ぐらいは、手作りの“おふくろの味”とは縁遠い生活をしていることになります。
確かに、パリの女性の平日の料理はかなり簡単です。ほとんど手間をかけません。
週末でも、よほど料理好きでないかぎり、凝ったものは作らないような気がします。
フランスの今の子どもたちの多くが、野菜の名前を知らず、旬もわからないそうです。
移民の子どもが増えているからではなく、これはフランス国民全体にいえることです。
大人のなかにも、食品に関する知識が未熟な人が大勢います。
日本だったらここで、「働く女性が増えるとろくなことにならない」と言い出しそうですね。
フランスでは、もはや働く女性を否定するのは不可能で、「ならば新しい方法を見つけよう」となるようです。
そこで盛況なのが、家庭料理を教える教室。
男女で楽しく”おふくろの味”を学ぶ料理教室が増えている、と10年以上前に話題になりました。
料理ができないフランス人に“家庭の味”教室が盛況
手軽な家庭料理を楽しみながら学ぶ教室がフランスで人気を博しているという。女性の社会進出で母親から料理を習わなかった世代が増加し、こうした新ビジネスが生まれた。また、ひとり暮らしが増えている現代社会の需要にもマッチした新ビジネスといえるようだ。
フランスの記事を読んで気づいたのですが、スウェーデン、アメリカ、イギリスなどのように、女性が活躍しているのは、あまり料理にこだわらない国が多いのかもしれません。
日本やイタリア、スペインといった食事がおいしい国は、女性の社会進出が遅れているように思います。
料理を作るのは好きですが、料理を作る男性も大好きです。
という人が増えると、我が国ももっと変わるでしょうか。
(2019.10.22 09:16)