危機管理とスロー生活の共存

今年のゴールデンウイークは、休みが取りやすかったとのこと。
「5日間の連休を楽しんだ」そうですが、考えてみれば、たった5日です。

フランスの平均バカンス日数は21日。彼らは休日中、ほとんどブラブラ過ごします。

せめて1週間、ゆっくり休む時間を楽しめたら、日本人も変わるかもしれません。

「1分30秒に追い立てられ、その一方で、飲み遊ぶ時間は惜しまないのは、日本社会を象徴している」と、どこかの解説者が言っていました。

長期休暇をとることには抵抗があっても、結構、社員の方って、「仕事」で遊んでいるのですね。

JR西日本の不祥事(これを不祥事と呼ぶのは正しいとは思いませんが)で知ったのですが、この不景気の時代に、あれだけ飲んだり遊んだりできるなんて、驚いてしまいました。

それが楽しみで、一生懸命働いているのでしょうか。

というより、強制的に出席しなければならない雰囲気もあるのでしょうね。

すぐ女や子供の立場を考えてしまうのが悪い癖ですが、大事故にもかかわらず、夫や父親が飲んで帰ってきたとき、妻や子供はどう思うのでしょう?

無関心だとしたら家庭崩壊の恐れあり。夫や父への信頼を失ったら、これまた家庭崩壊の危険あり。妻や子供が罪の意識を感じていたら、それはそれで気の毒。

管理職の意識・フランス編を書いて気づいたのですが、フランスの管理職クラスは、家庭を最優先が61%と、仕事最優先13%を凌いでいます。

管理職の意識・フランス編(2001)
フランスの企業において、上に立つ人間は何を考えているのか。 雑誌レクスプレスが、2001年2月10~17日、フランスの民間企業の管理職クラス600人(男女300人)に聞いた調査結果(「La réussite professionnelle...

家族など個人の生活に責任を持てないようでは、人の上には立てないということでしょうか。

これにこじつけ、センチメンタルな分析をしてみれば、「家族や友人を大切にしている人間であれば、被害者の家族らの苦しみを想像でき、不祥事と呼ばれるような行動はしなかった」ということになります。

たった5日間の休みで満足しないで、もっとのんびり社会にしましょうよ。

そこから見えてくるものが、必ずあるはずです。

(2005.05.09 20:41)

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