フランスの家族手当(2003年当時)

フランス女性の世論調査のなかで、「この20年で最も改善されたこと」の回答は、

①出産のための医療費補助 48%
②教育補助金 47%
③モーニング・ピル 35%
④35時間労働 27%

でした。

やはり、子供好きだけでは、出生率はアップしませんね。

そこで、フランスの子育て補助について、「現代フランス情報辞典」(大修館書店)の数字を紹介。2003年刊行なので、その当時の状況として参考まで。

1ユーロ=138円で計算(端数切捨て)。

<福祉手当 (月額)>

家族手当:子供2人 約15000円、子供3人 約35000円、子供4人 約54000円、子供が一人増えるごとに 約20000円
乳幼児手当ておよび養子手当て:約23000円
養育親手当て:完全離職の場合 約67000円、50%復職 約45000円、50~80%復職 約35000円
公認ベビーシッター雇用援助手当て:3歳以下の子供 約19000円~約29000円、3~6歳の子供 約10000円~約15000円

<休暇>

週労働時間は35時間(週5日働くとして、1日7時間)
残業したとしても、週44時間が限度(つまり、超過は9時間までが限度で、週5日労働だと1日1.8時間まで)
フランスの年平均労働時間は1656時間(1997年)で、単純計算すると、20日×12ヶ月として、一日約6.9時間労働
年次有給休暇:5週間
その他の休暇:養子縁組休暇、出産休暇、育児休暇、珊瑚休暇、家族所用休暇
父親出産休暇:2002年より、14日間を生後4ヶ月以内にとる

<教育費>

義務教育は無償、大学まで学費がかからないことになっている
大学も国立で、学費は安い
学用品(教科書も含む)は実費:新学期に必要な金額(2002年)は、幼稚園 約7000円、小学一年生 約15000円、4・5年生 約23000円、中学一年生 約44000円、中学3年生 約46000円
生活困窮家庭には、約35000円の新学期手当てを支給
給食費の負担は、一食500円前後
下宿の場合、住宅手当を支給:パリ 約25000円、地方 約20000円

ただ、国民の負担も大きく、消費税(一般税率)は19.6%。
所得税は、200万~330万円ほどの年収の場合で31%。一般社会保障負担税は収入の7.5%。

(2005.07.22 00:15)

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