98年頃のフランス女性誌に掲載された、女性の復讐に関する記事の翻訳です。
一般的に言って、ふられてカッとなるのは、男性より女性のほうだ。
恋人や夫に復讐するとき、フランス女性は一人で行動し、人に頼んだりしない。
若い人ほど突発的で、年齢が上がるとよく考えてから行動する。
辛抱強くがまんして、時期を待って計画的に復讐する「様子うかがい」タイプは、捨てられた専業主婦に多い。
家事や育児など無償の労働をしたのに、夫に裏切られた女性だ。
ただし、復讐が生きがいになってしまうと非常に辛い。
目的を失い、離婚の手続きに身を投じる妻もいる。
夫の権利を奪うことに専念し、子供を人質にして、復讐しようとする。
「子供に性虐待をした」と嘘をついて告訴する女性もいるぐらいだ。
離婚を求められた妻は、夫を恨むことで、自分の惨めさを軽減しようとする。
失恋は苦しく、最悪の場合は、ノイローゼになってしまうこともある。
心の病を恐れ、関係を維持しようと必死になる女性も少なくない。
これは自虐的な復讐といえ、自殺を図るなどの暴力行為で、相手に罪悪感を抱かせる。
執着心に取りつかれ、他の喜びを見いだそうとしないのだ。
ただ、健全で効果的な復讐も存在する。
復讐することで、被害者ではなく、加害者になることができるからだ。
復活愛の見込みがある場合、復讐がやり直しのきっかけとなりうる。
破局寸前のカップルを救う復讐もあるのだ。
復讐は次のステップへ進むためのプロセスであり、復讐することで、再び自立心を取り戻し、学び、人から愛される人物に成長できるともいえる。
ソフィ 25才
ボーイフレンドにふられたとき、強力接着剤を20個買った。
夜中に彼の家に乗り込み、本、コンピュータ、洋服、化粧用品、トイレットペーパー、歯ブラシに、接着剤を塗りつけた。
くっつけばくっつくほど愉快だった。
彼が気づくまで、何週間もやった。
彼は私を憎んだが、私はストレスが解消できてスッキリした。
ローランス
恋人に捨てられたので、彼の評判を落としてやろうと思った。
隣人や彼の新しい妻、同僚に、彼が何をしたかしゃべりまくった。
性癖まで暴露し、彼の家や職場まで、一日中つきまとった。
追い詰められた彼は、電話番号を変え、寝るときには、ピストルを枕元に置いていたほどだ。
マリアンヌ 40才
夫が愛人と旅行に出たので、その間にアパートを借り、家を捨てた。
数週間後、夫が帰宅したらときには、家族が誰もいなかった。
1年別居した後、彼は浮気を謝罪してきた。
マルグリット 50才
夫の浮気相手と会う決心をした。
その女性は美しく、自分が恋をしてしまった。
半月後、夫と離婚し、その女性と一緒に住み始めた。
復讐が、新しい人生を教えてくれた。
(2005.02.22 01:40)