子どもを性犯罪から守るために:フランスの対策

フランスの幼児性犯罪も深刻です。特に、1996年にベルギーで起きた幼児性犯罪事件以降、この問題がクローズアップされるようになりました。

今回は、「子供をどう守るか」について、フランスの女性ファッション誌の記事からの抜粋です。


4~12歳の子供は、性犯罪について、漠然とした考えしか持っていない。性的倒錯に悩むことは少なく、小児愛の被害者という意識がない。

小児愛の危険性を、親が子供に伝えなければならない。その場合、上手に、恥じらいを持って、子供を不安がらせないように、それでいて明確に情報を与えるべきである。

同時に、早いうちから、身を守るための教育も忘れてはいけない。

性犯罪事件について、詳細に説明する必要はない。子供は、このような事件のすべてを理解するのは無理だからである。

ただ、子供には、「バカな人や狂っている大人がいる。そういう人は、子供のように、簡単に自分の言いなりになる弱い人を攻撃する」と言っておく。バカという表現は軽すぎるかもしれないが、「いい人そうな顔をしていても悪い人はいるし、子供を大切にしない人は誰でも疑ってみなければならない」ということを、子供に理解させるのが重要である。

「小児愛者は無防備だとみなした子供を狙う」ので、子供を怖がらせるのはよくないが、危険にさらされないよう、教育する必要がある。

例えば、10~11歳前の子供が、ひとりで学校へ行くことには賛成しない。

子供がひ弱な存在であるといつも考慮し、青少年や大人と親密な時間をつくらないように気をつけること。

身近な人全てを疑うのではなく、過剰な誘惑にのってはいけないと説明する。というのは、親密さというのはあいまいで、小児愛者は、最初、優しく接する。接近の仕方が穏やかなので、子供は油断してしまうのである。

また、「大人はいいところと悪いところの両面を持っている」という定義を理解させることも重要。

我々大人は、「大人には礼儀正しくし、尊敬し、従いなさい」としつけるが、「ひとりでいるときに話しかけてきた人を無視していい場合もある」と教えるのを忘れがちだ。

「道を尋ねて子供に話しかけ、悪さをする大人がいる」ことをきちんと教えておくべきだ。

さらに、子供が危険を察知できるよう育てる必要もある。

早いうちから、家庭で、子供の体を大切にする習慣をつけるべきだ。近頃の親は、奔放さを強調しすぎだ。子供の前で裸でうろうろするのは、人間形成に役立つだろうか。父親の性器を日頃から目にしていたら、見知らぬ男性にそれを見せられても、気にしなくなる。

子供には、「あなたのものは、あなたの秘密の部分だから、心から愛している人以外、誰にも見せてはいけない」と教えておくべきだ。

言葉ではっきり言う訓練も大切だ。その習慣をつけておけば、被害者になったときに、子供が不安を言い表すことができる。

発言に慣れていれば、拒否する勇気も出るだろう。加害者の供述によると、「何も言わないからやった」と主張する人が多い。声に出して堂々と言うのは、ひとつの防御策となる。

小児愛について子供に質問されたら、大人は逃げないこと。

テレビでそのニュースが流れているのに無視したり、何も答えなかったりすれば、それが汚いこととして子供にインプットされる。

同じようなことが子供に起こった場合、テレビでニュースが流れても、「これはあなたのことではない」と答えるようにする。

子供が打ち明けられやすい状況を作るよう心がけ、「何を言っても、あなたを叱ったりしないから」と言うこと。子供が直面した事実を理解し、加害者と立ち向かえるよう助けることが大切だ。

子供は、大人の態度を敏感で、親の心無い言動により、自分自身を責めることになる。

小児愛には、子供の罪悪感がいつも伴うことを忘れてはいけない。

子供はウソの証言はめったにしないことは、あらゆる調査でそれが証明されている。

小児愛から子供を守るときの最大の障害は、大人がこの問題で動揺することにある。もし親が受け入れることができなければ、代父や代母、かかりつけの小児科医など、家族の他のメンバーに協力を求めなさい。

幼児性犯罪防止の学内プログラムが、1989年から始まったが、うまく機能しているとはいえない。親と校長、教師らの意見が一致しないのである。

調査によると、性犯罪について、少なくとも3回は話さないと、子供たちは理解しないという。

それでも、教師に悩みを訴える子供は増加している。友達の中に被害者がいるため、子供たちは怒りを表現するようになったのだ。

あとは、親がどう責任ある行動がとれるかにかかっている。

(2005.03.11. 00:02)

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