イギリスにおける国際結婚の実態

国際結婚は、英語でinter marriage(別の言い方としてはmixed marriage)、フランス語でinter mariageという。

このinter(インター)は、「相互の」といった意味で、異民族間結婚ということになる。インターナショナル(国際的な)ではないと思うが、日本では「国際結婚」。

異民族との結婚が国際的とういのも、おかしな気がする。

イギリスでの国際結婚率は2%。2001年4月に行われた調査結果を訳してみた。

以下、イギリス政府の調査機関が発表より。

2001年現在、イングランドおよびウェールズの結婚しているカップルは1030万組で、その98%が、白人、ミックス(異民族間結婚した親を持つ人)、アジア、黒人、中国人、その他といった同じ民族同士の結婚である。

違うバックグラウンドの異民族結婚は2%で、21万9000組だった。このうち、19万8000組が白人を含む結婚で、残りの2万1000組はどちらも英国人ではない者同士の結婚である。

最も多い異民族結婚は、白人とミックスの組み合わせで、26%。次が、白人と他の民族との結婚で15%。そして、白人とカリブ出身の黒人との結婚12%、白人とインド人の結婚11%と続く。

ミックスは、自分とは違う民族の人と結婚する傾向にある(78%)。その理由は、同じ境遇の人同士で結婚するには少数派すぎるからのようだ。ただ、このような人は、似たような民族の人と結婚することが多い。たとえば、白人とカリブ出身黒人の親を持つ男性の76%が白人の女性と、8%がカリブ出身黒人女性と、そして11%が白人とカリブ出身黒人の親を持つ女性と結婚している。

他の民族のうち、56%の女性と34%の男性は、自分とは違う民族の人と結婚し、相手のほとんどが白人である。このなかには、フィリピン、アイスランド、マレーシア、日本、ヴェトナム、中東諸国が含まれる。

イギリスで生まれた若い世代のカリブ出身以外の黒人は、カリブ出身黒人に続き、自分とは違う民族の人と結婚している。カリブ出身以外の黒人の約半分(48%)、カリブ出身黒人の29%が、黒人以外の女性と結婚し、そのほとんどが白人女性である。

南アジア出身者は、違う民族と結婚しない傾向にある。アジア人以外と結婚しているインド人は6%のみで、パキスタン人は4%、バングラディシュ人は3%でしかない。その理由は、南アジアの人が文化的にも宗教的にも他の民族と異なるからだと考えられる。

南アジア出身以外のアジア人の18%が、アジア人ではない人と結婚している。

異民族間結婚は白人を含むケースがほとんどだが、白人は他の民族の人と結婚しない傾向にあり、異民族間結婚をする白人は1%でしかない。白人はイングランドとウェールズの人口の大部分を占め(91%)ているので、少数派の民族と結婚する機会が限られている。特に、ロンドン以外の地域は他民族の数が非常に少なく、その傾向が強い。

異民族間結婚のパターンとしては、男女ほとんど変わらない。例外は、黒人女性は黒人男性より異民族間結婚が少なく、中国人女性は中国人男性より他の民族との結婚が多い。

(2006.05.18 07:56)

国際結婚の現実 ロンドンに住む女性たちのあるある話
いまや国際結婚は珍しくありませんが、昔は親に結婚を反対されるケースも多かったようです。また、「ココが大変」というところは変わっていないのかもしれません。1998年5月に、イギリス人と結婚しているロンドンに住む5人の日本人女性たちに話を聞きました。

「国際結婚」の実態を調査しない日本
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国際恋愛の需給バランス?西欧男性×日本女性・日本男性×中国女性

 

 

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