大番狂わせ…これぞW杯! フランス対セネガル 2002年

『北海道新聞』夕刊 「ビバ!ワールドカップ」2002年6月1日に掲載された記事です。

開幕戦のフランスーセネガル戦、軽い気持ちで観戦するつもりでした。
初夏のカフェを演出しようと、南仏名物アニス(ハーブの一種)のお酒「パスティス」とつまみのオリーブをデパ地下で調達。テレビ画面に集中すれば、日本のお茶の間にいることを忘れ、フレンチムードは完璧…。
でも、お祭り気分に浸っている場合ではありませんでした。
フランスどうしちゃったの?
立ち上がりどの選手も悲壮感いっぱいで、動きも硬い。これまで見たことがないほど汗びっしょり。とてもつらそう。
湿気に弱いのか、それともセネガルが強いのか。
さらに、シュートがゴールバーやポストに当たるなど、運にも見放されてしまったようです。
アンリもトレゼゲも一応仕事はしたんだけどね。
一方、セネガルのプレイはのびのびしていて、怖いものなしで戦う姿がすがすがしい。
しっかり守り、機敏な攻撃で、前回優勝国のフランスを追い詰めました。
先制点を奪ったときには、ユニフォームに感謝感激の奇妙なダンスダンス。そりゃあ、うれしいでしょう。
そしてそのまま試合終了。
笑顔で踊りまくるセネガル選手とは対照的に、沈痛な面持ちで立ち去るフランス選手たち。フランス選手のこんな顔は見たくなかったな~。
ベンチのジダンも、怖いぐらいシビアな表情でしたね。
実は、ジダンの欠場でジョルカエフに出場のチャンスが回ってきて、ファンの私としては大喜びしていたのです。
でも、やはりジダンの代役は荷が重過ぎたのかもしれません。ちょっとかわいそうでした。
それにしても、初日からいきなりの大番狂わせ。
これぞワールドカップ!
まだまだ波乱は続きそう。
刺激的だけど、かなり心臓にかなり悪い1ヵ月になるでしょう。

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